なう

また一つ、歳を重ねた。
樹木の年輪さながらに、少しずつ幹が太くなっていく。
けどこれって、成長なのだろうか…?

子供の頃に思い描いていたこの歳は、それはそれは大人だった。
まぁ、みんな感じていることだろうけどね。
仕事をして、家庭を築いて、社会に認められて…。
いや、どんな姿だったかは思い出せないけど、今の自分じゃない。

だけれど、今の自分は割りと好きだ。
もっと言うと、あの頃想像していた自分にはなりたくない気がする。
それは恐らく、当時描いていた姿が所謂「大人」だったからなのかもしれない。

きっと俺は、もっと子供でいたいんだと思う。

幹が太くなっていく事は、さながら重い甲冑を背負っているようにも見える。
厚い革を纏って、必至で自分を守っているかのごとく、
理論や秩序、体裁で覆い尽くす。
そんなのはごめんだね。

本当はもっと身軽に、もっとしなやかに、もっと瑞々しく、もっとさらけ出して生きていたいんだ。